生きること、死ぬこと、それ以上のなにか・・・

このブログでは、音楽、なかでもクラシック作曲家である「バッハ」を中心に取り上げます。 また演奏家、CDについての批評も行います。 ちなみに私は指揮者のセルジュ・チェリビダッケに深く傾倒しております。

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チェリビダッケ ブルックナー交響曲第8番 ハ短調 音盤整理 Celibidache Bruckner Symphony No.8 in c-moll

セルジウ・チェリビダッケ指揮

ブルックナー
 交響曲第8番ハ短調 WAB108 ノヴァーク版


Bruckner
 Symphony No.8 in c-moll Edition:Leopold Nowak


レヴューを行いますが、その事前準備として、
音源を整理させて頂きます。

私が所持しているブルックナーの交響曲第8番の音源は以下の10枚になります。
全て、ノヴァーク版の楽譜に準拠しています。



①ブルックナー交響曲第8番
 レーベル:EMI
 オーケストラ:ミュンヘン・フィルハーモニー
 録音:1995年
 フォーマット:CD
 
ブルックナー:交響曲第8番ハ短調(ノヴァーク版)ブルックナー:交響曲第8番ハ短調(ノヴァーク版)
(2001/05/16)
チェリビダッケ(セルジュ)

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②ブルックナー交響曲第8番
 レーベル:ALTUS
 オーケストラ:ミュンヘン・フィルハーモニー
 録音:1990年
 フォーマット:CD
 
チェリビダッケ&ミュンヘン・フィル/ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調 (Bruckner : Sym. 8 / Celibidache & Munchner Philhamorniker) (2CD) [日本語解説付]チェリビダッケ&ミュンヘン・フィル/ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調 (Bruckner : Sym. 8 / Celibidache & Munchner Philhamorniker) (2CD) [日本語解説付]
(2010/04/20)
ブルックナー、 他

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③ブルックナー交響曲第8番 (リスボン盤)
 レーベル:AUDIOR
 オーケストラ:ミュンヘン・フィルハーモニー
 録音:1994年
 フォーマット:CD
 Bruckner Sym.8 Lisbon Live

④ブルックナー交響曲第8番
 レーベル:AUDIOR
 オーケストラ:ミュンヘン・フィルハーモニー
 録音:1985年
 フォーマット:CD
 Bruckner Sym.8  Brhams Sym.4

⑤ブルックナー交響曲第8番
 レーベル:METEOR
 オーケストラ:ミュンヘン・フィルハーモニー
 録音:1985年
 フォーマット:CD
 Bruckner Sym.8 METEOR

⑥ブルックナー交響曲第8番
 レーベル:METEOR
 オーケストラ:シュトゥットガルト放送交響楽団
 録音:1975年?
 フォーマット:CD
 Bruckner 8 Meteor

⑦ブルックナー交響曲第8番
 レーベル:EXCLUSIVE
 オーケストラ:シュトゥットガルト放送交響楽団
 録音:1977年
 フォーマット:CD
 Bruckner Sym.58

⑧ブルックナー交響曲第8番
 レーベル:Grammophon
 オーケストラ:シュトゥットガルト放送交響楽団
 録音:1976年
 フォーマット:CD
 
Symphonies 3-5 & 7-9 (Coll)Symphonies 3-5 & 7-9 (Coll)
(2004/11/09)
Anton Bruckner、 他

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⑨ブルックナー交響曲第8番
 レーベル:Sony
 オーケストラ:ミュンヘン・フィルハーモニー
 録音:1990年
 フォーマット:LD
 
Bruckner Sym.8(LP)ブルックナー:交響曲第8番ハ短調 [Laser Disc]
(1993/03/21)
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団

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⑩ブルックナー交響曲第8番
 レーベル:AUDIOR
 オーケストラ:ミュンヘン・フィルハーモニー
 録音:????年
 フォーマット:レコード
 Bruckner+Record1_convert_20110313174948.jpg



チェリビダッケのブルックナー交響曲第8番の演奏では、
③のAUDIOR盤が最もチェリビダッケの、
構築性や響き(生の印象に近い)
を感じさせる録音として評価出来ます。
(通称で、リスボン盤と呼ばれています。)
改めて聴いてみても、凄まじい出来栄えです。
(これは、チェリビダッケの残されている録音群でも、
出色のものではないでしょうか。)

それに続くのが、
①のEMI盤でしょうか。
EMIにしては、なかなか良い音質です。

②のALTUS盤も深いチェリビダッケ・トーン
(チェリビダッケは他の指揮者が作り出す音色とは、
一線を画す音色造りを行っていました。)
を感じさせてくれるもので、
一聴の価値はあると思います。
(来日公演でのライブ録音です。)

⑨のSonyのLD
(②のALTUS盤と同じソースを用いています。
ただ、音質はこちらの方が少し悪い気がします。)は、
とても、迫力のある映像です。
権利の関係で色々と難しいのでしょうが、
早くDVD化されてほしいものです。


正規ルートでの入手は難しいと思いますが、
Yahooオークション等で入手することが可能です。


この他にも、私が見逃している音源がありましたら、是非、教えて頂ければありがたいです。
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テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

  1. 2011/03/17(木) 19:22:32|
  2. セルジュ・チェリビダッケ
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チェリビダッケ批評 06 シューマン交響曲第4番

シューマン:交響曲第3番「ライン」&第4番シューマン:交響曲第3番「ライン」&第4番
(1997/11/27)
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団

商品詳細を見る


EMIから販売されている、チェリビダッケの演奏をレヴューします。
これは第6回目のレビューになります。

第6回目の曲目は、
”シューマン交響曲第4番 ニ短調” (1986年録音)

シューマンの最後の交響曲です。
この曲は、シューマンの個性が、
音楽的な要求と合致して、素晴らしい曲になっています。

(シューマンの個性:分裂症的なところ。)

この曲を聴くと、不思議とマーラーを思い起こします。
チェリビダッケはシューマンは演奏しましたが、
マーラーの演奏は皆無に等しいです。


おそらくそれは、シューマンが病的な音楽を作曲しても、
それは全体的な形式(古典的な美学)の範疇に留まっていました。
しかし、マーラーの場合、音楽に対する過剰な表現意欲からから、
形式を逸脱してしまわざるを得なかったのです。


ここにシューマンとマーラーの決定的な違いがあります。
この問題については後々、述べることになると思います。
ロマン派の音楽のなかで、最も根源的な問題の一つです。


演奏について述べます。

第1楽章
1.かなり緩やかに (Ziemlich langsam) - 生き生きと (Lebhaft)


穏やかな序奏からこの曲は開始します。
(和音が遷移する際の、景色の変化!
これは、チェリビダッケとミュンヘン・フィルでしか為し得ない領域に達しています。)
これはレクイエムか?と錯覚させるような深刻な音楽になっています。


その後、第1主題は半音階的に上下し病的な、展開を見せる。
序奏との対比、ここがシューマンの病的なところです。
(これがシューマンの真骨頂だと、私は考えます。)

曲の終結部では、本気なのか?冗談なのか?
あるいは、音楽を信じているのか?音楽を信じていないのか?

盛り上がる終結部ですが、非常にデモーニッシュです。

第2楽章
2.ロマンツェ かなり緩やかに (Ziemlich langsam)


この曲の中で。、一時の安らぎを与えてくれます。
しかし、同時にどこまで行っても、手に入れることが出いないという儚さ、諦念に満ちています。

チェリビダッケの演奏では、非常に端正なオーボエの歌が聴こえます。
また、ソロ・ヴァイオリンの適切なフレージングには、うっとりしてしまいます。

第3楽章
3.スケルツォ 生き生きと (Lebhaft)


緊張感のある音楽です。
この楽章は、切れ目なく、次の楽章へ進みます。

この楽章は、通常早めのテンポで演奏されます。
そこからは、躍動感(物理的な快感)が生まれるからでしょう。

しかし、チェリビダッケは違います、全く異なる
「全ての音に意味が込められている。」
という彼の信条を貫きとおしています。
そのため、テンポは決して早くありません。

第4楽章
4. フィナーレ 緩やかに (Langsam) - 生き生きと (Lebhaft)


これまでの音が全て意味のあるものだったのだと、痛感させられます。
それにしても、なんていう壮大さ。なんていう威厳に満ちた音楽なんでしょう。


例えば、フォルテッシモの部分を聴いて下さい。
儚いほどに透明で、ただただ巨大で、畏敬の念を覚えます。

そしてこの曲はクライマックスを迎えます。
作曲家が、演奏者が、聴き手が、この音楽を信じていることを、痛感させられます。

<全体を通じての感想>

これは、ただ聴くべきものであり、
その体験は分かる人には分かるし、
分からない人には決して分からない。
そういう類のものです。


芸術(特に西洋の芸術)には、残念ながら?、そのような一面があります。

この音楽には、人の運命を誤らせてしまう可能性が多分に含まれています。
ジョルジュ・バタイユという思想家がこのようなことを述べています。
「芸術とは、呪われた部分である。」
間違いなく、チェリビダッケの音楽は「呪われた領域に」入っています。


次回は、シューマンの交響曲第2番を取り上げます。
(ちょっと、順番が前後しましたね、申し訳ありません。)





テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

  1. 2010/12/12(日) 03:45:58|
  2. チェリビダッケ批評
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

チェリビダッケ批評 05 シューマン交響曲第3番「ライン」

シューマン:交響曲第3番「ライン」&第4番シューマン:交響曲第3番「ライン」&第4番
(1997/11/27)
ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団

商品詳細を見る

EMIから販売されている、チェリビダッケの演奏をレヴューします。
これは第5回目のレビューになります。

第5回目の曲目は、
”シューマン交響曲第3番「ライン」 変ホ長調” (1993年録音)

この曲は、5楽章形式をとっています。通常の交響曲は4楽章です。
また、「ラインという標題」にはあまり、意味が込められていないようです。
(ましてや、標題音楽ではありません。)

いや~、しかしハイドン、モーツァルトを聴いた後にシューマンの音楽を聴くと、
改めて、全然異なるものだなと、痛感させられました。


シューマンの交響曲(好きな順位)
No.1 「交響曲第2番」(暗から明に、その過程が素晴らしい。典型的なロマン派の交響曲です。)
No.2 「交響曲第4番」(2番をより、成熟させた感じ。素晴らしいが。狂気が欠けているきがする。)
No.3 「交響曲第3番」(シューマンの曲の中でも、ひときわ明るい。しかし、完成度は?)
No.4 「交響曲第1番」(まぁまぁ良い)

私はシューマンの交響曲では、交響曲第2番が最高傑作だと思っています。
(ちなみに指揮者のレナード・バーンスタインもこの曲大好きだったようで、
この交響曲を頻繁にコンサートで取り上げていました。)

シューマンはあまり、オーケストレーションが上手な作曲家ではないので、
ある意味、それをどのようにチェリビダッケが演奏するのか、興味が尽きません。
(作曲家のマーラーは
「シューマンのオーケストレーションは聴くに堪えない」
と述べ、自身で編曲を行っています!)


第1楽章 
生き生きと(Lebhaft)
変ホ長調。3/4拍子。


活気があり、また色彩感覚が非常に強い。
(ちなみに、N響アワーのテーマ音楽です。)
第1楽章冒頭から登場する明るく、精一杯な、
第1主題はこの曲全体がどのようなものであるのか、
暗に示しているようにも感じられる。

第2楽章
スケルツォ きわめて中庸に(Sehr mäßig)
ハ長調。3/4拍子。


フォルテッシモ(トッティ)で全ての楽器の音が聴こえる、という離れ業も披露しています。
(透明感が凄まじい!)
陶酔的な美しさです。

決して標題音楽ではありませんが、
なんとなく田舎(ライン地方)はこういう感じなのかなと、夢想してしまいます。

第3楽章 
速くなく(Nicht schnell)
変イ長調。4/4拍子。


この楽章はこの交響曲の間奏曲のような位置付けになっています。
木管楽器のセクションが限りなく美しい。
半音で上にのぼっていくようなモティーフが繰り返し現れます。
(こういうさりげない箇所がチェリビダッケの凄いところで、
 他の演奏を聴いても気付かなかったことを、
 はっきりと示してくれます。音楽的な必然性において。)

第4楽章 
荘厳に(Feierlich)
変ホ長調だが、実際の響きは変ホ短調。4/4拍子。


ホルンやトロンボーンが活躍し、大変荘厳な印象を残します。
(ボンクラ指揮者がこの楽章を演奏すると、金管楽器がむやみやたらに強調されるのですが、
チェリビダッケでは、非常に適切なバランス(ほぼ、完璧)で演奏されています。)
ただ、やはりシューマンのオーケストレーションに、やや難があり、
冒頭のホルンとトロンボーンによるコラールはかなり苦しそうです。

第5楽章 
フィナーレ 生き生きと(Lebhaft)
変ホ長調。2/2拍子。


前楽章から一変して、祝祭的な雰囲気を醸し出す。
全体的に、明るい開放的な気分を持っている。
金管楽器が適切に使用され、効果を最大限に発揮している。
(再三繰り返しますが、これはチェリビダッケの力によるところも大きい。
雑な演奏だと、トッティで汚い音響をまき散らすことが多い。)

ロマン派的なユートピア願望を精一杯謳い上げ、この曲は終わります。

<全体を通じての感想>
やはり、チェリビダッケはロマン派の音楽を演奏すると時が、一番輝いていますね。
それは、チェリビダッケという人物が、二元論の思想を根底に持ち、
かつ強烈なユートピア願望を懐いていたためでしょう。
(もとろん、他の要素もあると思いますが。)
この曲はシューマンが「古典派」を過去のものとし「ロマン派」を確立するという思いが伝わってくるようです。
シューマンの特徴の一つでもある、内に秘めた狂気は、あまり感じられない曲です。
演奏も、曲想に合わせて、適切な表現を行っています。


次回は、シューマン 交響曲第4番の演奏を取り上げます。





テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

  1. 2010/12/11(土) 07:16:29|
  2. チェリビダッケ批評
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