生きること、死ぬこと、それ以上のなにか・・・

このブログでは、音楽、なかでもクラシック作曲家である「バッハ」を中心に取り上げます。 また演奏家、CDについての批評も行います。 ちなみに私は指揮者のセルジュ・チェリビダッケに深く傾倒しております。

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マーラー 交響曲第2番 ハ短調 -復活-

Mahler
作曲家グスタフ・マーラー(GustavMahler)

の作品を順次紹介させて頂きます。

今回採り上げる曲は、マーラーが初めて交響曲に声楽を取り入れた、
交響曲第2番 ハ短調 ≪復活≫です。

私が所有しているディスクは以下の9枚です。☆×10

01.レナード・バーンスタイン&ニューヨーク・フィルハーモニック(1963)
☆☆☆☆☆☆☆(7)

(ひょっとしたら、この様な演奏こそ、マーラーが思い描いていた演奏ではないのかと思います。)

02.ラファエル・クーベリック&バイエルン放送交響楽団(1969)
☆☆☆☆☆(5)

(クーベリックの演奏は素晴らしい、ただ1番と同様、録音がデッド。)

03.ゲオルグ・シォルティ&シカゴ交響楽団(1980)
☆☆☆☆☆☆☆(7)

(さすが、シカゴ交響楽団。この迫力は例えベルリン・フィルでも出すのは難しいでしょう。)


04.クラウス・テンシュテット&北ドイツ放送交響楽団(1980)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(10)

(後述します。)

05.クラウス・テンシュテット&ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(1982)
☆☆☆☆☆☆☆☆(8)

(後述します。)

06.ガリ・ベルティーニ&ケルン放送交響楽団(1991)
☆☆☆☆☆☆☆☆(8)

(1番と同様、非常に美しいマーラーです。合唱部分の素晴らしさは特筆すべきものがあります。)

07.ミヒャエル・ギーレン&南西ドイツ放送交響楽団(1996)
☆☆☆☆☆☆☆☆(8)

(素晴らしい、マーラーを聴いて笑いが止められないという希有な体験をしました。ギーレンはっきり言って鬼才で、他の演奏家ならテンポを上げて盛り上がる箇所を、なにをトチ狂ったのか、テンポそのまま、楽器パートが分解するという曲芸を披露しています。)


08.小澤征爾&サイトウキネンオーケストラ(2000)
☆☆☆☆(4)

(正直、アンサンブルが酷い。一人一人は上手なんでしょうが、それが調和していません。)

09.マイケル・ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団(2004)
☆☆☆☆☆☆☆(7)

(現代の新しいマーラー像ですね。マーラーの音楽に精神性を求めないタイプの演奏。リズムが非常にしっかりしていて印象的です。)


マーラーの交響曲は大きく分けて3種類あります。
1.お祭り系交響曲(暗⇒明へのプロセス)
・交響曲第1番ニ長調「巨人」
・交響曲第2番ハ短調「復活」
・交響曲第8番変ホ長調「千人の交響曲」

2.シリアス系交響曲(これは色々な種類のベクトルがあります。)
・交響曲第3番ニ短調
・交響曲第4番ト長調
・交響曲第5番嬰ハ短調
・交響曲第6番イ短調「悲劇的」
・交響曲第7番ホ短調「夜の歌」

3.諦念系交響曲(死)
・交響曲第9番ニ長調
・交響曲第10番嬰ヘ長調 (未完成)
・交響曲「大地の歌」イ短調

今回、採り上げている交響曲第2番は、お祭り系交響曲です。(私の勝手な分類ですが.。。)
こういう曲の演奏は簡単なようでいて、非常に難しい。
それは、なぜクライマックスに高揚が表現されるのか、意図して描き上げなければならないからです。
まぁまぁの演奏ならいくらでもあります。
そして、この曲の本当の真価を表現した演奏はたった一つしかありません。
(勿論、私はこの交響曲の音源を全て聴いたことはありませんが、それでも断言できます。)

その演奏は、

クラウス・テンシュテット&北ドイツ放送交響楽団(1980)
です。

この演奏は、余りにも凄い、掛け値なしに凄い、他に比類するものがないほどに凄い!
この演奏は本当に命懸けのような、そんな狂気を確かに感じさせます。
テンシュテット指揮のこの曲は、
北ドイツ放送交響楽団とロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の2種類のディスクがありますが、
絶対に北ドイツ放送交響楽団のものを聴くべきです。
マーラーに己の苦悩を見出す人ならば、なにがなんでも聴くべきです。

なぜ、この演奏がここまでの高みに達し得たのか?
それは恐らく、演奏者が絶望を片目で見ているから。。。
本当の高揚、勝利は、血と汗によってしか作りえないことを、
本能的に理解しているからとしか言いようがありません。

第4楽章「原光」から、フィナーレへのあの圧倒的な狂気。
私は、このCDを初めて聴き終えたとき、その余りの壮絶さに、何分か、身動きできませんでした。

残念ながら、テンシュテットと北ドイツ放送交響楽団との関係は長くは続きませんでした。
しかし、このほんの短い期間の間に、オーケストラ芸術の頂点が極められていたことは間違いありません。
(このレベルまで達し得たのは、1990年代のミュンヘン・フィルや1950年代のベルリン・フィル位のものかも。。。)
私はこのコンビによる様々な音源を聴きました。
はっきり言って、その全てに圧倒されました。

ちなみにこの演奏はBoot盤です。普通のCDショップには置いていません。
本来、こういうCDをお薦めしたくはないのですが、余りにも凄いんだからしょうがない。。。
ヤフオクや、それ専門のショップなら、たまに見かけます。


Complete Symphonies 1-9Complete Symphonies 1-9
(1998/10/09)
London Philharmonic Orchestra、Tiffin School Boys' Choir 他

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  1. 2012/03/09(金) 23:46:53|
  2. マーラー:交響曲
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マーラー 交響曲第1番 ニ短調 -巨人-

Mahler
作曲家グスタフ・マーラー(GustavMahler)

の作品を順次紹介させて頂きます。

今回採り上げる曲は、マーラーの最も初期の交響曲、交響曲第1番 ニ短調 ≪巨人≫です。

私が所有しているディスクは以下の14枚です。☆×10

01.ジョン・バルビローリ&ハレ管弦楽団(1957)
☆☆☆☆☆☆☆(7)

(バルビローリならではの非常に力強い演奏です。)

02.ブルーノ・ワルター&コロンビア交響楽団(1961)
☆☆☆☆☆☆☆(7)

(ブルーノ・ワルターはマーラーの直弟子にあたる人物です。演奏は非常に聴きやすいものです。)

03.レナード・バーンスタイン&ニューヨーク・フィルハーモニック(1966)
☆☆☆☆☆☆☆☆(8)

(マーラーが今日、ここまで有名になったのは、レナード・バーンスタインの功績によるところが大きいです。彼はまだ、マーラーが作曲家として無名だった頃から、積極的に採り上げています。マーラー・ブームを作った一枚!)

04.オトマール・スウィトナー&シュターツカペレ・ドレスデン(1966)
☆☆☆☆☆☆☆☆(8)

(一般的には地味な録音とされていますが、とんでもない!この録音はオーケストラのシュターツカペレ・ドレスデンが素晴らしすぎる。このオーケストラは、個人的にはベルリン・フィルやミュンヘン・フィルに並ぶほど素晴らしいオーケストラです。旧東ドイツのオーケストラなので、なかなか注目を浴びないのが残念です。)

05.ラファエル・クーベリック&バイエルン放送交響楽団(1967)
☆☆☆☆☆(5)

(クーベリックは素晴らしい指揮者なのですが、この音源は、録音が酷い。ライブ録音などが残っていれば良いのですが・・・)

06.レナード・バーンスタイン&ウィーン・フィル管弦楽団(1974)_DVD
☆☆☆☆☆(5)

(ちょっと濃い演奏です。それがウィーン・フィルに余りマッチしていない印象を受けます。)


07.クラウス・テンシュテット&ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団(1977)
☆☆☆☆☆☆☆☆(8)

(これは素晴らしい演奏です。EMIの録音はいまいちなのですが、それを補ってあまりある素晴らしさ、怪しさがあります。)

08.ヘルベルト・ケーゲル&ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団(1979)
☆☆☆☆☆☆(6)

(ケーゲルにしては、いまいちな録音。)

09.ゲオルグ・シォルティ&シカゴ交響楽団(1983)
☆☆☆☆☆☆☆(7)

(非常にスムーズに聴かせるマーラーです。聴いていて心地よい音楽です。)

10.レナード・バーンスタイン&アムステルダム・コンセルトヘボウ(1987)
☆☆☆☆☆☆☆(7)

(バーンスタインのマーラー交響曲第一番の録音ではこれがベスト!円熟した至芸!)


11.クラウス・テンシュテット&シカゴ交響楽団(1990)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆(9)

(後述します。)

12.ガリ・ベルティーニ&ケルン放送交響楽団(1991)
☆☆☆☆☆☆☆☆(8)

(余りにも美しいマーラー!しかしこの交響曲は美しさだけではどうにもならない部分があります。しかし美しい、ベルティーニ恐るべし。)


13.ミヒャエル・ギーレン&南西ドイツ放送交響楽団(2002)
☆☆☆☆☆☆☆☆(8)

(後述します。)

14.マイケル・ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団(2001)
☆☆☆☆☆☆☆(7)
(現代の新しいマーラー像です。ただ、インパクトが薄い。しかし、2流のオケをここまで鳴らす手腕はお見事。)



この中で最も素晴らしい演奏は、間違いなく、
クラウス・テンシュテット&シカゴ交響楽団(1990)です。

この交響曲第1番は内容は実に典型的なものです。
プロットはベートーヴェンの「運命」に酷似しています。
しかし、そのボキャブラリー、表現方法は、「運命」の比ではありません。
(決して「運命」を貶めているわけではありません。)
しかし、様々な工夫を行ったからと言っても、「暗」⇒「明」という流れは変わりません。

私が、テンシュテット&シカゴ響の演奏に固執するのは、
この演奏が余りにもデモーニッシュ(悪魔的)だからです。
通常、「明」は適度に抑制されて登場します。
しかし、テンシュテット&シカゴ響の演奏では、「明」を圧倒的に輝かせるため、
「暗」の部分を徹底的にいじり抜いています。
それ故、音楽が力を取り戻す際のパワーは計り知れないものがあります。

はっきり言って、この交響曲はマーラーの作品の中では下位に数えられるものだと思います。
しかし、ここまで、徹底して演奏を行うことで、異常な力を持つことがあります。
その好例が、テンシュテット&シカゴ響の演奏です。

あと、ミヒャエル・ギーレン&南西ドイツ放送交響楽団の演奏が、
非常にポリフォニックで、他の演奏と異質なものになっています。

通常のマーラー演奏は、自己の苦悩を克服する様なイメージを持ち、演奏するものですが、
ギーレンはそんなことに全く興味を持たず、音符の流れだけを追っている印象を受けます。
それ故、どこか達観した雰囲気を感じさせます。

テンシュテットのシカゴ響の演奏は単売ですが、ロンドン・フィルとの演奏は全集ですので、
そちらから入るのも良いかもしれません。
シカゴ響とはまた違った、ヨーロッパ的?なおどろおどろしさがある演奏です。

少なくともこの曲に関して、私が自信を持って述べることが出来るのは、
テンシュテット&シカゴ交響楽団の演奏を聴くべきだということです。

マーラーは最終的に交響曲(つきつめていくと、ソナタ形式)という形式を破壊しています。
(交響曲6,7,9番で詳しく説明させて頂きます。)
そのような作曲家の最初の作品が、見事にソナタ形式に準じているというのも不思議な気がします。

次回は交響曲第2番「復活」を採り上げさせて頂きます。



マーラー:交響曲第1番「巨人」マーラー:交響曲第1番「巨人」
(2010/10/20)
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  1. 2012/03/07(水) 07:47:47|
  2. マーラー:交響曲
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マーラーについて 1

作曲家:グスタフ・マーラー(Gustav Mahler)について、私見を述べさせて頂きます。

Mahler(2).jpg

マーラーは、
そして、渡航先のアメリカから病躯をおしてウィーンに戻り、1911年に亡くなっています。
51年の生涯でした。

同時にブルックナーについても更新していますが、
(他の交響曲作家と比較し、ブルックナーの特異点を浮かび上がらせる方法で)

マーラーについては、
彼の書いた交響曲をまず俯瞰してみます。

交響曲第1番ニ長調「巨人」
交響曲第2番ハ短調「復活」- 独唱(ソプラノ、コントラルト)、合唱付
交響曲第3番ニ短調 - 独唱(コントラルト)、合唱、少年合唱付
交響曲第4番ト長調 - 独唱(ソプラノ)付
交響曲第5番嬰ハ短調
交響曲第6番イ短調「悲劇的」
交響曲第7番ホ短調「夜の歌」
交響曲第8番変ホ長調「千人の交響曲」 - 独唱(八声部)、2群の合唱、少年合唱付
交響曲第9番ニ長調
交響曲第10番嬰ヘ長調(未完成。デリック・クックらによる補作あり)
交響曲「大地の歌」イ短調 - 独唱(テノール、コントラルトまたはバリトン)付


マーラーの作品・生涯について、分かりやすくまとめられています。

マーラー (作曲家・人と作品)マーラー (作曲家・人と作品)
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マーラーの交響曲第1番のスコア(楽譜)です。

OGTー1446 マーラー 交響曲第1番 (改訂版) (Philharmonia miniature scores)OGTー1446 マーラー 交響曲第1番 (改訂版) (Philharmonia miniature scores)
(1977/04)
マーラー

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マーラーの交響曲第1番の素晴らしい演奏をご紹介致します。

マーラー:交響曲第1番「巨人」マーラー:交響曲第1番「巨人」
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  1. 2011/03/18(金) 00:58:50|
  2. マーラー:交響曲
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