生きること、死ぬこと、それ以上のなにか・・・

このブログでは、音楽、なかでもクラシック作曲家である「バッハ」を中心に取り上げます。 また演奏家、CDについての批評も行います。 ちなみに私は指揮者のセルジュ・チェリビダッケに深く傾倒しております。

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ムラヴィンスキー「自身の命と信念」

エフゲニー・ムラヴィンスキー「自身の命と信念」
_Evgeny Mravinsky Picture

旧ソ連に、エフゲニー・ムラヴィンスキーという指揮者がいました。
控えめに表現しても、大天才です。
その音楽は、華麗で、余りにも美しく、
そして、貴族的でした。


しかし、一番重要なのは、
彼の「芸術」が命懸けであったという点です。


旧ソ連で音楽活動を行うというのは、
大げさではなく、命懸けでした。
当局は、大衆が喜ぶ曲を作曲家に求め、
演奏家には、士気を鼓舞する演奏が求められました。
(つまり、難解な音楽は歓迎されなかったということです。)

当時、スターリン、旧ソ連の当局に逆らうことは、
強制収容所送り、もしくは、死刑を意味しました。
(実際に何人もの人々が殺されています。
スターリンの政権下の実情は、一般常識で認識されている以上に、
苛烈を極めたものだったようです。)

それでも、この偉大な音楽家は、当局に逆らい続けました。
「芸術」というものを真摯に命がけで、追求したのです。

何度も当局に睨まれながら、
危険な目に何度もあいつつ、
それでも逆らい続けました。


それは、自身の中にある「芸術」に忠実であろうとしたが故です。

自分の「命」と自身の「信念」を秤にかけて、
「信念」を選ぶ人は、限りなく少ないでしょう。

「命あっての物種」、と言うことわざもあります。
しかし、
自身の「命」より、
自身の「信念」を守ることが、
なによりも勝るという「決意」を持つこと。
その「決意」は「命」より重要だと考える(殉じる)、
そういう人物が稀に現れます。


エフゲニー・ムラヴィンスキー指揮
レニングラード・フィルハーモニー交響楽団
チャイコフスキー交響曲第5番ホ短調作品64より第4楽章 1983年録音


自身の「命」さえ捨てた、「信念」をもつ、音楽。
はっきり言って、ムラヴィンスキーの音楽は、「自身の命」より「自身の信念」を優先しています。
その圧倒的な覚悟。

これはもはや「狂気」というものにまで至っています。彼の音楽は、その「狂気」を孕むが故に、
異常に重い。苦しい位に重い。

この重さは、聴き手に、「どう生きるか」、そういうことを、突き付けます。
ムラヴィンスキーの音楽は、「娯楽」ではありえません。
聴く者の生き方を問うような、「哲学」に近いものがあります。


私がもしこのような状況に置かれたら、 一体、どちらの生き方を選択するのか?
それは、正直、分かりません。社会的に考えれば、「命」を優先するべきでしょう。
しかし、「信念」を貫き通した意思、これは掛け替えもないほど、
貴重で、神聖なものだと、私はそう考えます。



Symphonies 4-6Symphonies 4-6
(1987/01/01)
Pyotr Il'yich Tchaikovsky、 他

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  1. 2012/01/09(月) 07:26:40|
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クラシック音楽大好きバトン

クラシック音楽大好きバトン、やってみました。



ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第4番ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第4番
(2008/10/22)
ミケランジェリ(アルトゥーロ・ベネデッティ)

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  1. 2010/11/30(火) 23:30:42|
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モーツァルトで一番好きな曲

モーツァルトと私

西洋音楽の歴史の中で最も天才的な音楽家は、
モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart)でしょう。

そして、モーツァルトの音楽を最も魅力足らしめているのは
「明るさのなかに、不意に訪れる儚さ」

だと、私は考えています。


ただし、私はモーツァルトの作品があまり好きではありません。
理由は、モーツァルトは、たった1つのフレーズの中に、
世界を全て表現してしまうような、
驚愕的な音楽を書いているからです。

つまり、1つのフレーズで、全てを表現することにより、
全体的な形式がおざなりになってしまうことが多々あります。(もちろん、例外もあります。)

私の音楽に対する立脚点は、
「初まりの中に終わりがある」
「全ての音、それぞれに意味がある」
「音楽は1つの曲の中で、ある世界観を表明(実現)する」

というようなものです。

故にモーツァルトの音楽は、私の立脚点と、矛盾をきたすことになり、
私はモーツァルトの音楽を好まないのです。(勿論、その凄さは認めます。)


しかし、音楽史上、決して無視できる存在ではありませんし、
異常なまでに優れた楽曲を残していることも確かで、
この点を考慮した上で、この度、取り上げることにしました。

モーツァルトで一番好きな曲
結論を述べます。私がモーツァルトで一番好きな曲は

フルート四重奏曲 第1番 ニ長調 K.285
(Flute Quartets Nos. 1 D-dur K.285)
 



-モーツァルトの傑作群、かつ私の好きな曲-
モーツァルトの最高傑作はどの曲かといわれると返答に窮しますし、絶対に答えの出ない質問だとも思います。
下記はモーツァルトの私が好きな曲達です。
(絞り込むのに、かなり苦労しました。有名曲ばかりですが、悪しからず (´ ▽`).。o♪♪)

(ピアノ曲)
・ピアノソナタ第11番 イ長調 K.331
・ピアノソナタ第15番 ハ長調 K.533/494
・幻想曲 ニ短調 K.397

(室内楽曲)
・オーボエ四重奏曲 ヘ長調 K.370(368b)
・クラリネット五重奏 イ長調 K.581

(協奏曲)
・ピアノ協奏曲第9番 変ホ長調 K.271『ジュノーム』
・ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K.466
・ピアノ協奏曲第21番 ハ長調 K.467
・ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488
・ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K.503
・ピアノ協奏曲第27番 変ロ長調 K.595
・ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調 K.219
・フルート協奏曲第1番 ト長調 K.313 (285c)
・クラリネット協奏曲 イ長調 K.622

(交響曲)
・交響曲第25番 ト短調 K.183
・交響曲第36番 ハ長調「リンツ」 K.425
・交響曲第38番 ニ長調「プラハ」K.504
・交響曲第39番 変ホ長調 K.543
・交響曲第40番 ト短調 K.550

(オペラ)
・フィガロの結婚 K.492
・ドン・ジョヴァンニ K.527
・コジ・ファン・トゥッテ K.588


あまりにも充実したモーツァルト作品群に驚嘆してしまいます。
モーツァルトの音楽を聴いていると、
作曲家はすらすら、音符を書き連ねていったかの印象を受けてしまいますが、
実際は、モーツァルトはかなり綿密に構想を練ってから作曲したそうです。


モーツァルトで一番好きな曲の詳細・感想
さて、話を「フルート四重奏曲 第1番 ニ長調 K.285」に戻します。

実はこの曲は、私が意識して聴いた、初めてのモーツァルトの音楽です。
(小学校の高学年辺りだったような・・・)

第1楽章
序奏からもう美しさの連続です。しかも快活で楽しげでさえあります。
ここだけ聴けば、恐らくこの曲、演奏の虜になるでしょう。
フレーズの隅々まで入念な表情付けがされているにも関わらず、
非常に自然です。出すぎず、没しすぎず。
フルートと弦楽器の音色が、とても気持ちいいし、清々しいです。

第二楽章
夢を見ているかのように美しく、そして儚い。
モーツァルトの音楽は決して、深刻な暗さには陥りません。(そこが良いのか、悪いのか?) 
まぁ、こういう音楽も有りだと思います。
全ての楽器がモーツァルトを体現している。
なんて繊細な楽章なんでしょうか。パート間のバランスが完璧です。

第三楽章
次から次ぎへと、様々な楽しく、美しい旋律が出てきて、幸せな気分にさせてくれます。
非常に快活で、清涼感、そして儚さを併せ持った、希有な音楽です。


モーツァルト:フルート四重奏曲全集モーツァルト:フルート四重奏曲全集
(2004/12/22)
ニコレ(オーレル)

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  1. 2010/11/30(火) 23:16:49|
  2. クラシック音楽について
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ヴァント指揮北ドイツ放送交響楽団 ベートーヴェン交響曲全集(Beethoven Complete Symphonies)

Gunter Wand Edition: Beethoven Sym Nos 1-9Gunter Wand Edition: Beethoven Sym Nos 1-9
(2001/11/09)
Hildegard Hartwig、 他

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ギュンター・ヴァント(Gunter Wand 1912 - 2002)は間違いなく、
20世紀の中で最も天才的な指揮者(音楽家)の1人です。

本日は、彼の残したベートーヴェンの交響曲全集について取り上げます。

ギュンター・ヴァントのこれはベートーヴェンの交響曲全集として最も素晴らしいものの1つです。
ドイツの正統的演奏スタイルで演奏された素晴らしい交響曲全集と言えます。
数ある全種の中でも屈指の全集です。
ヴァントの指揮とオケの演奏が素晴らしいマッチングを見せており、
どの演奏も見事というほかない。

例えば、第5交響曲「運命」。
この曲のマニアックなまでの論理性を明らかにすることで、図らずも白熱の音楽になっている。
冒頭の「ダダダダーン」の動機が、これほど有機的に使用されているとは!まさに驚愕です。

全曲通して、この演奏が教えてくれるのは、
ベートーヴェンが、どのようなことを考え、
それをどのように音楽として表現したかということだ。


この至宝のような演奏が3000円程度で買えることが信じがたい。




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  1. 2010/11/29(月) 04:18:25|
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