生きること、死ぬこと、それ以上のなにか・・・

このブログでは、音楽、なかでもクラシック作曲家である「バッハ」を中心に取り上げます。 また演奏家、CDについての批評も行います。 ちなみに私は指揮者のセルジュ・チェリビダッケに深く傾倒しております。

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バッハ フーガの技法


バッハ:フーガの技法バッハ:フーガの技法
(2008/01/23)
エマール(ピエール=ロラン)

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このブログは本来バッハについてあれこれ書く予定だったのですが、
チェリビダッケについてばかり書いている状態です。
ちょっと反省・・・

そこで今回はバッハの「フーガの技法」を取り上げます。

一つの主題を偏執狂にこねくりまわし、
フーガという形式の可能性を徹底的に追求しています。
フーガで出来ること、出来ないことが、良く表現されているように思います。

偉そうなことを言いましたが、
私はこの曲をきちんとアナリーゼしたことがありません。
自分の不勉強さに猛省です・・・

バッハが演奏する楽器を指定していないため、
この曲に対しては様々なアプローチが可能です。

色々な編成で演奏がリリースされていますが、
特に私のお勧めは、

・グスタフ・レオンハルト(Gustav Leonhardt)
(チェンバロによる演奏。録音:1969年)

・ムジカ・アンティクヮ・ケルン(Musica Antiqua Köln)
(古楽器アンサンブルによる演奏。録音:1984年)

・ピエール=ローラン・エマール(Pierre-Laurent Aimard)
(ピアノによる演奏。録音:2007年

の3つです。
ちなみにこの曲をAmazonで検索してみると、
グレン・グールドのオルガンによる演奏が、一番にヒットします。
しかし残念ながらこの演奏はあまり面白いものではありません。


レオンハルトの演奏は一つ一つの音を非常に丁寧に演奏し、
とても説得力があります。
このディスクにはレオンハルト自身の解説が付いています。
この解説がまた熱い、
非常に気合の入った録音です。


ムジカ・アンティクヮ・ケルンの演奏は、
とても熱狂的なものです。
この演奏が「正しい」アプローチなのか、
疑問はありますが、それを忘れさせてくれるくれるような勢いがあり、
単一の楽器では表現することが難しい色彩感があります。
バッハに対する熱狂がひしひしと伝わってきます。
これもまた指揮者であるラインハルト・ゲーベルの解説が付いています。


ピエール=ローラン・エマールの演奏は文句なしに素晴らしいものです。
これはエマールがグラモフォンに移籍して初めてリリースした演奏に当たります。

少し話が脱線しますが、
エマールは元々、指揮者のピエール・ブーレーズと共に現代音楽を積極的に取り上げてきた演奏家です。
(ブーレーズも他のレーベルからグラモフォンに移籍しています。)
昔のブーレーズは指揮者としては(作曲家としては”?”)文句なしに素晴らしかったのですが、
(バルトーク、ストラヴィィンスキー、ドヴュッシーの熱狂的な演奏が録音として残されています。)
グラモフォンに移籍したあたりから、その音楽は日和ってしまいました。
(かってあった音楽に対する熱狂がほとんど感じられない!)
私はエマールがグラモフォンに移籍した際にも同様なことが起こるのではないかと危惧していたのですが、
その危惧は全く杞憂に終わりました。


これほど「フーガの技法」という作品からこれほど威厳さを感じられる演奏は他にありません。
永遠の幻想を垣間見るかのような、
このような遊休の流れを感じさせる音楽は長い西洋音楽の歴史の上でも、
そうそうあるものではありません。
バッハの凄まじさを、腹のそこから痛感させてくれる演奏です。
エマールは完璧主義者です。
この録音においても完璧を期しています。
そして、完璧であるが故に、さらにその上のなにかを求めようとしている自己批判的な姿勢があります。
「芸術」として「音楽」があるべき理想的な姿がここにあります。
お勧めとして3つの演奏を取り上げましたが、1つ選べといわれれば、私はこれを採ります。


もし、チェリビダッケがミュンヘン・フィルと「フーガの技法」を弦楽合奏で演奏していたら・・・
どのような世界が提示されたであろうか?
おそらく、このエマールのピアノによる演奏で得ることが出来る印象と近いものがあるのではないかと、
意味のない夢想をしてしまいます。







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  1. 2011/04/06(水) 04:12:34|
  2. J.S.バッハ
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バッハ マタイ受難曲

バッハ:マタイ受難曲バッハ:マタイ受難曲
(1991/09/25)
ゼーフリート(イルムガルト)、ミュンヘン・バッハ(合) 他

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ヨハン・セバスチャン・バッハ 「マタイ受難曲」
演奏:カール・リヒター指揮 ミュンヘン・バッハ管弦楽団
録音:1958年


バッハの「マタイ受難曲」(Matthaus-Passion)とは、
新約聖書「マタイによる福音書」の26、27章のキリストの受難を題材にした受難曲で、
多くの独唱・合唱・オーケストラを伴う大規模な音楽作品です。

ちなもに演奏時間は3時間以上かかります・・・(ー`´ー)うーん

私は2度、生で「マタイ受難曲」を聴きましたが、非常に疲れました。
 ・ミシェル・コルボ指揮・ローザンヌ声楽アンサンブルの演奏
 ・鈴木 雅明指揮・BACH COLLEGIUM JAPANの演奏
しかし、それ以上に感銘を受けました。打ちのめされました。

私はキリスト教徒ではありませんが、
なにか絶対的なもの(存在)に帰依する人の感情が
理解できたような気がしました。

(錯覚かもしれません)

曲の全てを解説することは、私にはできません。
よって、特に印象に残った箇所を取り上げさせて頂きます。

その箇所は、
第71曲 レチタティーヴォ 「昼の12時より地の上あまねく暗くなりて」
第72曲 コラール 「いつの日かわれ去り逝くとき」
第73曲 レチタティーヴォ 「見よ,そのとき神殿の幕,上より下まで真っ二つに裂け」

この3曲の中で表現されています。

イエス・キリストが十字架にかけられ、
「わが神,わが神,なぜ私をお見捨てになったのですか」
と叫んで息絶えるイエス。
その後に、天変地異が起こります。その神の奇跡を目の当たりにした民衆が、
「ああ、この方は、まことに神の子であったのだ」
と神聖に、厳粛に歌い上げます。

この箇所のなんという衝撃性!
ひたむきな祈りが粛々と伝わってくる。


この箇所を除いても、というか「マタイ受難曲」全体を通して、
音楽が永遠に流れ続けるような錯覚に襲われることがある。そして、
その永遠の幻想は、輝かしいものであるという確信を持つことができる。


このような、驚異的な曲を作曲したバッハは凄い!
私は西洋音楽史上で最も偉大な音楽家は、
Johann Sebastian Bachだと確信しています。


お勧めの演奏はなんと言っても、カール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団のものです。
一生のうちに、そう何度も味わえる類の感情ではありませんから、覚悟をきめて静聴して頂きたいと思います。



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  1. 2010/12/01(水) 17:50:54|
  2. J.S.バッハ
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バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ

ヨハン・セバスチャン・バッハ 「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」
演奏:ヘンリク・シェリング
録音:1967年


聴き手に最高度の集中力を要求する。

それがバッハだ。

演奏者の、そして聴き手の内面を神へと反映する鏡にバッハを例えることができる。

これがバッハの本質だ。

その最高の演奏の1つがこのシェリングのシャコンヌである。

私は26歳の不信心者だが、やっとバッハが分かってきた。
やっと、確信を持って、バッハを聴くことができるようになった。
もしかしたら、錯覚かもしれない。

自分の内面がすべて鏡のよう映され、それと向き合うのが多大なるエネルギーを必要とする。
そのような態度で音楽に接することは、非常に難しい。
シェリングの演奏は、私のこの呪縛と躊躇を解放してくれた。
アーティキュレーション、デュナーミク、テンポ、
そしてとりわけ彼の音色が最高のバッハを構成していると思う。
私はシェリングの威厳にみちた演奏を好む。


バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全曲)バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全曲)
(2009/10/21)
シェリング(ヘンリク)

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  1. 2010/11/25(木) 10:33:34|
  2. J.S.バッハ
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バッハ 平均律クラヴィア曲集全曲

ヨハン・セバスチャン・バッハ 「平均律クラヴィア曲集」
演奏:スヴァトスラフ・リヒテル
録音:1970年


建築物や遺跡のように音楽の演奏に世界遺産があるのなら、
この演奏こそ相応しいといえよう。

リヒテルはその音楽的叡智の全てをこの曲に昇華させようとしたのではないか。
そして、全調性で構成され、2集をもって一対となすこの全曲によってのみ、
それが可能となり得たのではなかったか。
私の勝手な思いこみかも知れないが、私はそう信じている。

今後幾度となく耳を傾ける度に、リヒテルとバッハという人類最高の芸術家が出会った本作品から、
新しい発見をしていくのだろうと思うと、何かしら超越的な存在に感謝せずにはいられない。

これは、ピアノ演奏という行為の、1つの頂点である。


バッハ:平均律クラヴィーア曲集全巻バッハ:平均律クラヴィーア曲集全巻
(2007/10/24)
リヒテル(スヴャトスラフ)

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  1. 2010/11/23(火) 00:04:36|
  2. J.S.バッハ
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