生きること、死ぬこと、それ以上のなにか・・・

このブログでは、音楽、なかでもクラシック作曲家である「バッハ」を中心に取り上げます。 また演奏家、CDについての批評も行います。 ちなみに私は指揮者のセルジュ・チェリビダッケに深く傾倒しております。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

チェリビダッケ批評 04 ハイドン交響曲第92番「オックスフォード」

モーツァルト:交響曲第40番/Mozart/Haydn: Symphoniesモーツァルト:交響曲第40番/Mozart/Haydn: Symphonies
(2007/01/01)
モーツァルト、 他

商品詳細を見る


EMIから販売されている、チェリビダッケの演奏をレヴューします。
これは第4回目のレビューになります。

第4回目の曲目は、
”ハイドン交響曲第92番「オックスフォード」 ト長調 ” (1993年録音)

この交響曲は,それまでのハイドンの作品と比べると,
陰影が強くなってドラマチックになっています。


たとえば,この交響曲では、短調で書かれた楽章は存在しませんが,
第1楽章や第4楽章の展開部,第2楽章の中間部はかなり多くの部分が短調で書かれています。

ハイドン自身は,中期の一時を除いて,交響曲にあまり短調を使用していませんが,
この曲のあたりから,この様な短調の使い方が目立つようになります。
この曲はその先駆けにあたる作品とも言えます。


チェリビダッケがこのような古典派(ハイドン、モーツァルト、初期のベートーヴェン)の
作品の演奏を行う際には、ある種の違和感、距離感があります。

第1楽章
1.Adagio - Allegro spiritoso

なんていう穏やかさ、同時に儚さ持った序奏部分!
これは、本当にハイドンか?

ミュンヘン・フィルの弦楽器のセクション、そして木管群のセクションが、
とんでもない迫力を持って、迫ってきます。
ここの部分を聞く為だけでも、このCDは入手する価値があると思います。
安息と調和に満ちた世界です。


その序奏が終結した後の、
アレグロたらっもう、威厳さ、快活さに満ちていて、素晴らしいの一言に尽きます。

何度でも繰り返して述べますが、
このコントラストの凄さ。
これは、チェリビダッケ以外でしか為し得なかったものだと思います。


第2楽章
2.Adagio

しかし、ミュンヘン・フィルのこの透明な響きは、一体なんなんでしょう?
チューニングに丸1日費やすような、
いうなれば狂気が、この響きを実現したのでしょう。

(チェリビダッケのリハーサルは長いことで有名でした。
 通常の指揮者と比較すると、2~3倍のリハーサル時間を要求していたそうです。
 資本主義とは隔絶したところにいたのですね。)

 カラヤンと好対照です。
(決してカラヤンを批判しているわけではありません。)


第3楽章
3.Menuetto. Allegretto

非常に快活で、元気が出てくるような音楽です。
しかし、チェリビダッケは、感情に流されて、
感傷垂れ流しのような音楽は決して行わない人でした。

第4楽章
4. Finale. Presto

快速に音楽は始ります。モーツァルトの交響曲40番の批評でも言及しましたが、
これが81歳の老人の音楽とは信じ難いものがあります。
軽快さを維持しながら、この交響曲は幕を閉じます。

<全体を通じての感想>
やはりハイドンは天才であると痛感させられる、演奏です。

チェリビダッケはゲーテを愛読していました。
つまり、「古典的な美学」に傾倒しているということです。
この録音は、それを痛感させられるものだと思います。


音楽の持つ感情を、一つの形式として組み立てる。
そこで、一つの世界観を提示する。
これがチェリビダッケの音楽観の根底にあるものです。


次回は、シューマン交響曲第3番「ライン」の演奏を取り上げます。




スポンサーサイト

テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

  1. 2010/12/11(土) 07:05:37|
  2. チェリビダッケ批評
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<チェリビダッケ批評 05 シューマン交響曲第3番「ライン」 | ホーム | チェリビダッケ批評 03 モーツァルト交響曲第40番>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://hiroceli.blog137.fc2.com/tb.php/82-514d3cec
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

ヒロチェリ

Author:ヒロチェリ
FC2ブログへようこそ!
クラシック音楽を中心に、色々と書いています。

カテゴリ

クラシック音楽 (52)
チェリビダッケ批評 (25)
セルジュ・チェリビダッケ (12)
J.S.バッハ (4)
ベートーヴェン:交響曲 (0)
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ (0)
ブルックナー:交響曲 (1)
マーラー:交響曲 (3)
クラシック音楽について (4)
Jazz/Progre/Rock等 (14)
Dream Theater (7)
日々の生活 (14)
お気に入りの歌詞 (3)
書籍 (4)
真理 (2)
映画 (4)
アメリカン・ニューシネマ (2)
IT(Information technology) (3)
21世紀の精神異常者 (4)
お薬をどうぞ (2)
Twitter (44)
未分類 (3)
絵画&写真 (0)
Studio album (0)
Sergiu Celibidache (2)
プログレ (0)

最近の記事+コメント

FC2カウンター

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
音楽
1077位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
クラシック
76位
アクセスランキングを見る>>

全記事(数)表示

全タイトルを表示

ブロとも一覧


クマでもわかる物理学最新トピックス

〜TOMOHISA SUZUMURA’S CRITICAL SPACE/鈴村智久の批評空間〜

厳選!ダンス動画

【三日坊主日記】改め・・・『考え中』

Ragdollの主題による変奏曲

知好楽@瀬戸田

Violino~クラシックのある生活~

四季歩のつれづれ

カレンダー(月別)

09 ≪│2017/10│≫ 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

月別アーカイブ

最新トラックバック

音楽 ハイドン チェリビダッケ ヘロイン 映画

HDD 外付け ハイドン Haydn Bruckner Tchaikovsky Celibidache ブルックナー チェリビダッケ Record ルーマニア Sergiu ランボー ブレイク 翻訳 ドストエフスキー 堀口大學 小林秀雄 google  アメリカン・ニューシネマ スタンリー・キューブリック サム・ペキンパー シルヴィ・ギエム Sylvie Guillem エベレスト 世界一  チョモランマ Everest ネパール チベット Gould Bach Glenn グールド グレン・グールド バッハ ヱビス 黒ラベル チェコ プレミアム・モルツ エーデルピルス ビール サッポロ ピルスナー・ウルケル ベルティーニ マーラー ギーレン テンシュテット SonicStage オーディオプレイヤー iTune foobar2000 AudioGate ライブラリ 音質 イコライザ AIMP2 Web Browser Opera Iron ブラウザ ウェブブラウザ 仏教 Mahler Schubert シオラン アフォリズム Beethoven 交響曲 ムラヴィンスキー レニングラード・フィルハーモニー チャイコフスキー Dream ドリーム・シアター プログレ Theater ピアノ協奏曲 Blog ブログ ブクレコ Facebook ピアノ・ソナタ ベートーヴェン ミュンヘン・フィル トラックバックテーマ 掲示板 Amazon ムソルグスキー ラヴェル 光の帝国 マグリット Zeppelin レッド・ツェッペリン Led ジミー・ペイジ Radiohead ハルシオン ロヒプノール ベゲタミン パキシル トランキライザー デパス カート・コバーン 睡眠薬 ティモシー・リアリー キリスト 人体実験 ゲーテ 善悪の彼岸 白取春彦 ニーチェの言葉 超訳 道徳の系譜 ニーチェ ツァラストラ バレエ ベジャール シカゴ交響楽団 天才 文化会館 バレンボイム ギエム ボレロ バロウズ ヘロイン Heroin シュルレアリスム 上野 ベルギー アート 絵画 ブーレーズ 現代音楽 フーガ バロック ゲーベル フーガの技法 レオンハルト エマール クラシック音楽 管弦楽曲 EMI オーケストラ ロメオとジュリエット ソナタ形式 くるみ割り人形 Nutcracker 組曲 花のワルツ ニュルンベルクのマイスタージンガー 喜劇 悲劇 指輪 前奏曲 序曲 ワーグナー トリスタンとイゾルテ 白痴 悪霊 未成年 罪と罰 文学 ロシア カラマーゾフの兄弟 楽章 オーケストレーション ハ短調 クラシック ブラームス 地震 被災者 原発 津波 計画停電 東北関東大震災 東日本大震災 東電 福島 東京電力 クラリネット スケルツォ 根本敬 ザ・ワールド・イズ・マイン 新井英樹 田園 ロマン派 キース・ジャレット ヴァント シューベルト リヒテル ベルリオーズ スメタナ マイルス ビバップ エヴァンス ジャズ 大地の歌 ミュンヘン メンデルスゾーン シューマン モーツァルト 時間 偉大 奇跡 カタルシス 永遠 ソナタ バーンスタイン 悲愴 フランス 音楽 芸術 呪われた部分 メタル トッティ 長調 ピアニッシモ フォルテッシモ モダン・オーケストラ ピリオド・オーケストラ アレグロ マイルス・デイビス ピアノ ロック EMI 救済 スピード 覚醒剤 スレイヤー スラッシュ レイン・イン・ブラッド メガデス ヘビー・メタル アンスラックス メタリカ HR/HM フルート München 北ドイツ 真夜中のカーボーイ 

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

リンク

このブログをリンクに追加する

RSSリンクの表示

QRコード

QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。